今日は久しぶりにありがたいお言葉を頂戴した。

いわゆる、クレームである。

クレームの内容については、要するに「お前らの態度が気に食わん」「もっと患者に合わせてお前らが調整しろ」というもの。ありきたりなものである。

医師をやっていると、定期的にこのようなありがたいお言葉は頂戴する。別に珍しいことではないのだが、今回はお言葉を頂戴している間にあることを思い出した。

それは、研修医の当直の思い出である。

研修医の当直

医学部を卒業したらまずは2年間、研修医というものをやる。

自分の専門の診療科を決定する前にいろいろな科を回っていくのだ。内科、外科、麻酔科、小児科、産婦人科、などなど。

また、救急外来で当直もする。

救急外来で当直すると、軽症〜重症まで非常に様々な患者さんを対応する。だが、日本で医師をやる場合、救急外来に来る患者さんの多くは高齢者である。60歳だと、若いなぁという感覚さえ覚える。

研修医1年目というのは右も左もわからず、目の前の仕事で手一杯だったのが、2年目ともなるとだんだん、仕事もわかってきて(実際はわかっていない。わかったような気になってくるだけである)、余裕が出てくる。

そしてある日、ふと思った。

自分は20代。一緒に当直している指導医は大体30−40代。看護師さんや事務さんもその多くは20−40代。(中には50代の人もいたが)

働き盛りで税金も納めるし、これから子どもを産んだり、子育て中だったりするわけで、これらの人は現在〜未来に影響を与える人たちである。

一方で救急外来に来院する人たちは高齢者が多い。60代だと若め、80歳前後が一番多いかな。外傷などで運ばれてくる人たちはそうでもないかもしれないが。

となると、これから子どもを産んだり、働いて税金を納める人たちが、もう税金を納めないし、子どもも産まない人たちのために働き続けているということになる。しかも、夜も眠らずに。土日も、お正月も、GWもだ。

なんかのバグかな?

バグとバグじゃないもの

このバグ(?)については、解明できずに研修医は終わった。

それから長い年月が経った今でもそのバグについても深く理解することはできていない。

こんなことを思い出しながら、今日はゆっくりとありがたいお言葉に耳を傾けた。

医者を続ける以上、これからもありがたいお言葉をいただき続けるのだろう。これは医者に限らず、どんな仕事でも発生する。

ありがたいお言葉は、バグじゃない。正常である。

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たぬき
釣りが趣味のアラサーです。外房ヒラマサ、サーフ、湾奥シーバス、芦ノ湖のレイクジギングなどなど。好きな言葉は「コスパ最強」。2級小型船舶免許、PADI AOW持ってます^^ twitterもやってます。ぜひフォローしてください^^